死神帳
□【標的発見】
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「よぉ、『異端者』」
「……あなた誰?」
「死神だ。お前を回収しに来たんだよ」
少女は「回収?」と眉を潜めた。
行き交う人は少女を怪訝な目で見て通り過ぎていく。
それは、少女の容姿の珍しさも有るが此処ではきっと『目に見えない何か』に話している様な独り言を言う事に不審な目を向けているのだろう。
少女は、そんな視線には慣れている様で一切気に止めていなかった。
「回収ってどう言う事?」
その問いに答えるかの様にセリは
持っていた鎌を躊躇いも無く少女に振り下ろした。
いきなり過ぎる行動に少女は目を閉じる事すら出来なかった。
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