+荊罰+
□...*第2章*...
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放り出された身体が地面へと打ち付けられる。
遠くに炎が見えた。
知っていた。
彼はこうなると知っていた。
炎の中に父と母が助けを求めながら苦しむのも、自身は車から放り出され地面へ打ち付けられるのも。
全部[観えて]いたから。
「う"ぅぅぅ………」
痛む身体、パラパラと雨も降ってきた。
死ぬ、と思った。
助けて
誰か助けて。
強く念じた。
打ち付けられた身体の痛みで声が出なかったから。
お父さんお母さんがどうなるかは知っていたけど、念じた。
「あぁ…、君だね?この[聲]の主は」
差し出された傘。
驚いて動いたら、身体中に激痛が走った。
「ぅ"……」
「動いちゃ駄目だ、葬儀屋に頼むか……」
彼が携帯を手に連絡を取ろうとしているのを最後に目を閉じた。
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