狭間
□メルト
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朝、目が覚めて 真っ先に思い浮かぶ
君のコト
ニヤケてしまう顔を、ニヤケないようにして、ハサミを持って鏡の前へ
『●●座の貴方今日は、ピンクのスカートがラッキーアイテム』
そっかぁ…ピンクかぁ
デニム地のスカートとレギンスは次にしよう
お気に入りの花の髪飾り
“今日も私は可愛いのよ”
鏡に映る自分に言い聞かせた
待ち合わせ
君は早くてびっくりした
「待たせてごめんね」
『いや、早く来すぎただけだよ』
カッコイイなぁ…
好きだなんて言えたらなぁ…
『何かついてる?』
「つ、ついてないよ!」
見とれてしまった
あぁ目も合わせられない
恋に恋なんてしてないの
だって、君の事が
「………好きなの」
『?どうしたの?』
「何でもない(>△<)」
何言ってるんだろ
うん?
雨じゃない
天気予報士め……嘘ついたな
雨宿りできると……
!
傘あるし…
はぁ…
『酷い雨だね。仕様がないから一緒に入ろうね』
隣で笑う君
「はい…」
恋に落ちる音がした
みんな腕組んでるし……
いいなぁ
君に触れてる右手が切ない
高鳴る胸 半分この傘
手を伸ばせば届くし、いい『ねぇ?』
「!はい」
『腕組もうか』
「はい」