Princess Oath
□闇夜に蠢く黒き影
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一方、見事な脱走劇を披露した優音は、
昼間の大通りをてくてくと歩いていた。
「あ〜、夜の散歩って久しぶり〜♪」
最近の夜は忙しかったからなぁ。
と歩きながら伸びをする優音。
そんな優音の耳に、ある音が入ってきた。
「……∼…∼…、……∼∼…、…∼∼∼…」
「?誰かいるのかな??」
こんな時間に、人が外に出ているなんて珍しい。
普段なら人々は皆、暗くなると家に入るのだが。
「・・・こっちからかしら」
そう言うと優音は、声の聞こえてきた方に足を進んでいった。