作品置き場2

□Bどんなにこの手を伸ばしても
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姉弟じゃなかったら、こうやって買い物になんかこれないはずだ

でも、姉弟じゃなかったらこんな気持ちを抑えずに恋人みたくなれたのだろうか

俺の心がいつも思う事

姉弟という関係に産まれてしまったのだからどんなにもがいでも恋人にはなれない

いやというほどわかっていても、それでもやっぱり

「好きなんだよな」

気づくとふと、言葉に出していた
そしてそれは隣にいた桃にも聞こえてしまったようだ

「シロちゃん好きな人いるの??」

「好きな人って・・・」

「シロちゃん、その好きな人と仲良くやってよ」

いつのまにか桃は俺の好きな人が自分以外のやつだという仮定を置いて話をしている

「桃にはいねえのかよ、好きなやつ」

俺は最も聞きたかった事を尋ねる
桃に好きな男がいたら俺のこの想いはあきらめる、そう決めて

「いるよ、一人だけ」

「だけど、その人との恋は一生叶う事はないんだ」

そう言って桃は少し寂しそうな顔をした
俺はムカついた
俺はどんなことをしても桃を幸せにできない
なのに、桃に想われてるやつは一体どうして桃を幸せにできないのだろう


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