作品置き場2

□Dそれでも、君を見ていた
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ひらり、ひらり


まるで雪のように静かに優しく桜の花びらが舞い散る春、俺は彼女に恋をした。

その出会いは本当に突然で、偶然で。

これが運命ってやつなのでは…なんて柄にも無い事を考えた。

言葉には言い表せない感情が一瞬の内に一気に胸に込み上げて来て、周りの世界は一瞬にして音を失くした。

君だけしか見えなかった。

桜の花びらが舞う中、愛しそうに桜を見上げる少女。
さらりと風に靡く黒髪がよく似合う、儚い儚い少女。







『それでも、君を見ていた』








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