作品置き場
□君は僕の宝物
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神様 もし 俺が彼女といることを
当たり前に思ったら力いっぱいつねって下さい
幸せの意味を忘れないように
目の前を雛森が走っている
白いワンピースを着て、裸足で、ただ俺の前を走っている
振り向いてくれない
あぁ流魂街にいた頃はいつも俺は雛森の背中を追いかけていた
アイツが霊術院に入れば俺もその後を追い、護廷十三隊に入れば俺も入った
前は立ち止まって雛森は待っていてくれたのに、これはなんだ……?
今は俺が隊長になり、背を追い越し、胸の中に雛森を収められるようになった
走っていた雛森を俺は追いかけている
バシャンと音がして気がつけば俺は腰まで水に浸かっていた
「ひな…待て!!桃!!」
不思議なことに雛森は水の上に立っている
立ち止まって俺の方を振り返った
唇が何かを伝えようと動いているが俺のところまでは届かない
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