謎解きはバレーのあとで!?

□ Story3 いい話には下心がつきものでございます
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「米山!米山っ〜!」



「お嬢様、何か御用でございましょうか。」



「どうだったの?昨日の中国戦。」



「はい、この米山の大活躍により、ストレート勝ちでございました。」



「今日は、“大”活躍ときたわね…。まったくさらりとブッこんでくるあたり、不敵というか、ずうずうしいというか…」



「ありがたきお言葉。」



「褒めてないっつ〜の!!」






「まっ…。連勝とはおめでたいわね。」



「ありがとうございます。」



「……。」



「……。」



「 お嬢様。 もしや…」



「な…なによ!」



「もしや、3日目にして、すでにネタ切れでらっしゃいますか?」



「!!! まっ…、まさか!!!」



『げっ…。バレてる。』







「米山…? 米山は、このお屋敷ではムダに大きいけれど、全日本メンバーの中では、小さいほうよね?」



「さようでございます。」



「この間の試合、みんなの輪の中に埋もれてたのには、思わず笑わせてもらったわ。」



 お嬢様。ムダ話はけっこうですので、話をすすめていただけますか?」



「む!? そ…、そうね。相手は2m級の選手たちでしょ?2m×3枚ブロックなんてまさに壁よね。それを抜いたときは、何のマジックかと思ったわ!」








( ̄ー ̄)ニヤリ



『!!!! 何!?今のカオ! ドヤ顔よね!完全にドヤ顔!!』



「お嬢様。それはまさに身長差をおぎなってあまりあるセンスのよさとでもいいましょうか…」



『き〜、自慢!完全に自慢ねっ! だからこのネタ気がすすまなかったのよ…』



「しかし、それだけではございません。」



「そう…なの?」



「こちらでございます。」



「??? なぁに? その傷だらけの手がどうかしたの?」



「努力のアトでございます。」



「!!!」






『や…、やばい。不覚にも…、ズキュンときた…』







「努力はウソをつかないと申しますゆえ。私の技術は、センス以上の努力により支えられておるのでございます。」



「わ…、わかったわ。まぁ…、アナタも毎日頑張ってるってことね。」









「そういえば…、昨日の試合、宇佐美さんと松本さんスゴく息があってたわよね? あのふたりはきっと…。そう!同じチームなんじゃないかしら!」



「さすが、お嬢様。少しはバレーの見方がおわかりになってきたようでございますね。」



「まあね〜。」



「しかしながら、お嬢様。お嬢様のバレー知識のなさは、もはや犯罪級でございます。」



『はぁぁぁ?持ち上げたり落としたり、どっちなのよっ!』



「なんでしたら、このまま逮捕あそばれ、少々反省していただけますか?」



「それっ!本家マルパクリじゃない!翔さんにあやまんなさいっ!!」



「お嬢様。あのおふたりは、現在チームメイトではございません。」



「だったら、なんだって言うの?だって、あの信頼関係……」



「!!! まさか…」



『深い仲だというの!?なんてこと!? だって…、松本さんには、トミーが…、トミーがいるじゃないっ!!』



「お嬢様?」



『なのに、ふたりはあんなことや、こんなことまで……? きゃ〜〜っ!』



「お嬢様!!!」



「な…なによ、米山。」



「お嬢様の妄想は、放送コードギリギリでございます。このサイトでは、そっち系は一切取り扱ってございませんこと、お忘れなきよう…」



「わかってるわよっ!」







「じ…じゃあ、ふたりの関係は何だっていうのよっ!」



「お嬢様。私は、『“現在は”チームメイトではない』と申し上げたのでございます。」



「…ってことは…。!! 元チームメイトってこと!?」



「さよう。お嬢様にしては、上出来でございます。」



「だから、いちいち… …って、それどのくらい前の話よ?」



「宇佐美さんの移籍が2006年でございますので…」



「はぁ? 5年以上前の話じゃない!?そんなこと、私が知るわけないでしょ〜が。」



「確かに“にわか”ファンのお嬢様には、全くご存じないことでしょうが……。」



「そこ!強調しないっ!」



「私は、チームが別々となって、5年以上たった今でも、おふたりの信頼関係に変わりがないということを申し上げたかったのでございます。」



「はぁ…。なるほど。そう言われると、なんだか感慨深いわね…。」






『今日は、この毒舌執事、ちょいちょいいい話はさんでくるけど、何かの前触れかしら…??』








「宇佐美さんといえば、昨日珍しいシーンを目撃したわ。」



「どんなシーンでございますか、お嬢様。」



「あべちゃんのユニフォームのパンツをツンツン引っ張って。恋する女子高生もびっくりよ〜。」



「……。」



「宇佐美さんって、普段クールなのに、あんなかわいいことしちゃうのね〜。」



「お嬢様。それは、“ツンデレ”という手法にございます。 世の女子たちは、クール男子の時折みせるギャップに、心わしづかみでございます。」



「ツンデレ…ねぇ?」







「そういえば、米山もそのSキャラ、なかなか板についてき……」




チュッ




「!!!!!!!!  ☆Д○я×□И!?」







「落ち着いてくださいませ。お嬢様。」



「お…おっ…お…落ち着けですって////!? ア……アナタ! 今、わ…私に…////、キッ…キ…、キス////したわよね。」



「はい。“ツンデレ”をご理解いただいておりませんようでしたので、実例の方が、よりお分かりいただけるかと。」



「はぁぁぁぁぁぁぁ?








「アナタ、クビよっ!!クビクビクビクビクビッ!!」












「本日のW杯バレーは、19:00からアメリカ戦でございます。 皆さま、私、米山の活躍をお見逃しなきよう。」











































「3話目ですでにキスとかしちゃったら、今度こそ完全にネタギレじゃない…orz」



「ご安心くださいませ、お嬢様。キスのあとにすることは、まだひとつ残っておりますゆえ。」







「……?」



「……。」



「……。 !!!!! なっ…///////」








「アンタ、今度こそ、絶対クビよっ!!クビクビクビクビクビ〜〜〜〜〜ッ!!
 
 
 
 

2011.11.29


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