謎解きはバレーのあとで!?

□ Story8 再会の地はロンドンでございます
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「米山!米山っ〜!」



「 お嬢様、お呼びでしょうか。」



「昨日は、W杯最終戦だったわよね? どう…」



「失礼ながら、お嬢様。」



「な…、なによ?」



「いえ…。あまりにシレっと、最終話にご出演なさってるので…」



「!!  だ〜か〜らっ!私あっての“謎バレ”だっつ〜の!!! 米山だけじゃ成立しないでしょっ!!」



「お言葉ですが、お嬢様。私の人気を侮っていただいては困ります。このW杯で、さらに人気沸騰中でございます。」



「はぁぁぁぁ?知らないわよっ!! ってか、それもこれもこの私のおかげじゃないの!!」



「『ま〜さ〜か〜』でございます。」



「きぃ〜〜〜 で?試合はどうだったのよ!?」



「お嬢様…。」



「なぁに?米山。」



「昨日は、会場でご観戦でございましたよね??」



「いっ!?」ギクッ



「なっななな…何言ってるの!?」



「お嬢様。私が気づかないとでもお思いですか? …といいますか、関係者席最前列に、女優帽にサングラスでは、完全に誰より目立っていらっしゃいましたが。」



「………。 …FIVBに席を用意させたら、そんな席だったのよ!」



「宝生家のお嬢様となれば、当然でございましょう。まぁ、私でしたら、あえて目立たぬ席を用意させるのですが…。やはり私がおりませんと、そのへんの段取りも行き届きませんねぇ〜。」 



「!! 今、なにげにアピールブッ込んだわよねっ!」








「ところで、お嬢様。そこまでして私、米山の活躍をご覧になりたかったと……?」ニヤリ



「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁ? ち…、ちがうわよっ!! あくまで、全日本チームの応援よっ!! 米山はついでよ、ついでっ!! どうしてもブラジル戦は勝ってほしかっただけよ!!」



「お嬢様…、ブラジルに何か恨みでも…??」



「はぁぁ!?なんでそうなるのよっ!! …世界ランク1位のブラジルに勝てたら、日本が…実質1位…的…な? …ブツブツ」



「……。 ぷっ。…くくっ。」



「ちょっと〜!!なんなのよっ、米山っ!!」



「お嬢様。フフッ… しっ…失礼いたしました。 あまりにお嬢様らしい単純な発想でしたので。」



 悪かったわねっ…」



「しかし…、会場まで応援にいらっしゃるとは…。私も、福澤も目を疑いました。」



「どうせ、私は単純ですよ〜だ。 フンッ」



「まぁ私は、お嬢様のそういうところ、嫌いではございませんが。」



「……はぁっ!?////」









「それで? 試合はどうでございましたか?」





「清水くんも頑張ってたし、米山や福澤の早い攻撃や、バックアタックも十分通用してたと思うんだけど……」



「だけど…、またリードしていながら、終盤攻めきれなくて、逆転されちゃうパターンだったわね。ブラジルは、本調子とは言えなかったから、つけ入る隙は十分あったハズなのにね…。」



「逆に言えば、それが…、それでも1セットも落とさなかったブラジルの“実力”だってことかしら。さすが世界ランク1位よね〜。」






「………。」



「なによっ、米山。なんとか言いなさいよっ!!」



「失礼しました。お嬢様が、予想外にまともなコメントをおっしゃったものですから。」



「はぁ!?」



「それで? さっきのは、一緒にご覧になったお友達のコメントですか?」



「はぁ!?」



「でしたら、どこかのサイトでみつけた戦評……」



「失礼なっ!! 私だって、ずっと米山の試合を観てきたんだからっ!……それなりに。」








「お嬢様。確かに少しは、進歩なさったようでございますね〜。」ナデナデ



!!!!



『だからその笑顔、反則なんだってばっ!!/////』



「ちょっと米山っ!! 私を誰だと……」



「今のところ、私の主ですが…。 W杯も終わったことですし、そろそろ次の展開をと…。」



「はっ…、はぁ??」



グイッ



『カオ、近っ!!』



「私もいつまでも“ただの執事”でいるつもりはございませんので。」ニヤリ



「へっ…!?」



『だ…だから、何の宣言だっつ〜のよっ!!』








「それで? 今回オリンピックの出場権は、サクッと逃したみたいだけど?」



「はぁ!?……  そ…、そうですね。来年6月のOQTに持ち越しでございます。」



「OQT……??」











「!!! “O”saka “Q”uiz “T”ournament(大阪クイズトーナメント)!?」






「……! ですからっ!マジボケにしても、そのクオリティ!!!雑すぎでしょう!?」



「ってか、クイズってなんですか、クイズって!!クイズで出場権取ってどうすんだっ!?って話でございます!!! さらには、“O”のネタに事欠いて、大阪って!!」






「米山… テンション上がりすぎて、ツッコミが、エガちゃんみたくなってるけど…」



「はぁ!? そもそも誰のせいですかっ!! 」



「米山ってば、関東人のクセに、やけにボケに厳しいのよね〜。」



「何かおっしゃいましたか!?」



「い〜えっ!」



「少なくとも、“O”は、Olympic(オリンピック)ぐらいは、おわかりいただきませんと。宝生家の威厳にかかわります。」



 それぐらい、わ…、わかってるわよっ!!」








「!!! “O”lympic “Q”lick “T”ournament(オリンピック クリック トーナメント)ねっ!?」



「となると、やはり日本代表は、伝説の『特技:Wクリック』、富松と松本さんで決まりでございますね!! …って、コラッ!!!」



「米山が…、ノリツッコミ……って…(苦笑)」



///// ク…、クリックは、“C”lick でございますっ!!!」



「…そうだっけ??」



「お嬢様っ!!」



「はいはい。“O”lympic “Q”ualification “T”ournament(注:超ネイティヴ発音) 『オリンピック世界最終予選』でしょ?」(ドヤ顔!)



「!!! ったく、カワイクナイ…。」



「なんか言った??」



「いいえ。」









「それで?? そのOQTは、大丈夫なんでしょうね?」



「全くもって愚問です。 必ずお嬢様を、ロンドンにお連れしますゆえ、準備万端でお待ちくださいませ。」



「米山に連れてってもらわなくても、ロンドンぐらい自家用ジェットでひとっ飛びだけどね〜。」



「……



「でも…、まぁ…。 米山がいないオリンピックなんて、見どころゼロだし、おもしろくもなんともないわ…ね。」



「はぁ…。 まさかとは思いますが…、それは、“応援”と解釈してよろしいのでございいますか?」



「……。」



クスッ



「なっ…、なによっ!!」



「まったくお嬢様は、素直じゃございませんねぇ。 そんなだから、いつまでたっても彼氏ができないのでございます。」



「はぁぁぁぁぁ!? 余計なお世話よっ!! …ってか、誰のせいだと思ってるのよ!!!」



「お嬢様、私のせいにされても…」



「はぁ!?米山のせいにきまってるでしょ!ったく、責任とりなさいよっ!!」






ニヤリ





!?







「かしこまりました。」



『…へっ!?』







ガバッ





「はっ!? ち…ちょっと米山っ!!!」



『浮いてるんですけど〜っ!!』



バタバタ…



「米山っ!! ちょっとっ!! 降ろしなさいよっ!!」












「よ…、米山。どういうつもり!?」



「責任をとれと、おっしゃったので、このままベッドまでお連れ…」



「はぁぁぁぁぁ!? ち…ちょっと!!止まりなさいっ!」




ピタッ。



『ホッ…』



「…私としたことが。 お嬢様、最終回にあたり、皆さまへのごあいさつを忘れておりました。」



「だったら、とりあえず、降ろしてもらえるかしら?」



「そういえば、お嬢様。」



『シカト!?』



「本家、謎ディは、3月にスペシャルドラマが放送されるそうでございますが…」



「早っ!? でも、やっぱり執事は、影山が最強よね〜。 …てか、降ろしてもらえる?」



「まさか、謎バレも、安易にスペシャルとか考えてらっしゃいませんよね??」



「え…っと…」



「どうせ、オリンピックならいざ知らず、ガッツリOQTにロックオンでございましょう…( -_-)」



『!!!! 図星…orz』






「米山、これだけは言っておきたいんだけど。」



「なんでございましょう?」



「OQTは、W杯と違って、断然シリアスなワケよ。つまりね、成績次第で、ギャグとして成立しないと思うんだけど…。そのへん、大丈夫よね??」



「!! ………。」



『勝った☆(ガッツポーズ)』



「…ということで、降ろしてもらえるかしら?」










「開き直った上、ゴリッとプレッシャーまでおかけになるとは。ホンットに、かわいくない…」








ボソッ「今の状況をおわかりでないようですね、お嬢様?? 今晩は、一睡もできないものとご覚悟くださいませ。」



「いっ…」





「おっ…、降ろしてっ!! 降ろしなさいっ、米山っ!!!!」



バタバタ















「それでは皆さま、またお会いできますまで。ごきげんよう。  …で、よろしかったですか?」



「知らないっ!! 気分次第よっ!  …じゃないわよっ!!」













ガチャッ





「おっと、皆さま、ここからはR18の世界。立ち入りはご遠慮くださいませ。」



「よ〜ね〜や〜ま〜っ!!!!  あなたクビよっ!!クビクビクビクビクビクビ〜〜〜〜〜ッ!!!!!」












−Fin?−





2011.12.5


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