StoryX

□信じるコト。
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「………でも、心配だわ」
「大丈夫だよリーバー君に任せたしね」
「兄さん…」
ぱたん、とドアの音がした。
コムイとリナリーが振り向けば、そこにはリーバーが立っている。
リーバーは心配し待っていたらしい二人に力無く笑った。
「…どうだった?」
「今、寝てます」
そうかい、と小さな溜息が二つ落ち、コムイがありがとう、と呟いた。
呟くと、すっと肩の力が抜けた。眼鏡の位置を直し、妹を見れば彼女もまた安堵の表情を見せている。
三人は部屋を離れながら、しばしの沈黙を保った。
「…泣いてました」
「そう」
「クロウリー…ショックだったんだわ」
リーバーがぼそりと言えば、薄く返答が返る。
「久しぶりでしたね…」
とんとん、と肩を叩きながら更に溜息が重なり、ああという声を聞く。
肩書を得た今、昔はすぐ側で見聞きしていた泣き声は久しいものだった。
「クロちゃんなら平気さ」
コムイがリーバーの背を叩く。リナリーがパチリと瞬きし少しだけ笑った。
抱きしめた時、クロウリーの背は震えていた。鳴咽は流れる涙と共にリーバーの心を刺した。けれども、しばらくして背中に回された手はぎゅうとリーバーを掴んだのだ。
彼の手は、震えながらも力強く。
「明日には出てくるそうです」
掌に残る背中の感触。
リーバーは背に添えられたままのコムイの手に、ようやく愁眉を開いた。


”明日は、皆に、笑顔を見せるである…”


fin


後書き

すいませ超捏造ですね。
言い訳しません。
すいませんっした。


write2007/9/22
up2007/9/22
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