高い授業料¥
ヒトが暮らすにはカネが要ります。
誰もが、カネが欲しいと思っています。
しかも、楽してカネを手に入れたい。
カネは幸福のパスポート。
カネさえあれば…。
ヒトは渇望してやみません。
ギャンブルは、そのヒトの弱い心(金銭欲)を誘惑します。
※詐欺も同く。
少しだけやってみるか…。
ハマる前にやめたらいい。
誰もがそう思っています。
自分だけは大丈夫だとも。
それが過信だったと、後で気付きます。
甘い気持ちで始めたひとの大半は負けます。
運の要素が大きいし、知識も乏しいですから。
また、特別なチカラも、強運もないですから。
漫画や劇画のように、最後には勝つ!なんてのは妄想です。
現実には大半が負けます。
紛れもない事実です。
ここで、
くやしい!損を取り返したい!
と思う、負けず嫌いの性格が災いします。
もう一回。
さらに…
勝つまであきらめきれません。
どケチな性格ならば、すぐに撤退できます。
賭けた金額もショボいし、
さらに損するのを嫌がり、敬遠できます。
でも、そこまでケチならば、最初から賭けたりしません。
かくして、追加投資して深追いすることになります。
なかなか勝てないひとは、
ギャンブルは不毛だ!
と、財布の痛みで学習できます。
授業料が安く済み、ハマる前にやめられます。
納得はいきませんが…。
ギャンブルは、運という不確定要素に依拠しており、とても理不尽です。
だからこそ、面白いとも言えますが、
天国と地獄を垣間見る危険な代物です。
泣かされたひとは数知れないでしょう。
フツーの運があるひとは、2〜3回目には勝ってしまいます。
意外と簡単にカネが手に入る…。
もしかして才能がある?
働かなくても食える?
淡い期待が芽生えます。
もっと儲けられるはずだ…。
底無し沼に足を突っ込んだ瞬間です。
こうして脳天気なギャンブラーが、またひとり誕生します。
プラス収支で、やめられるひとは稀です。
自制心が利きませんから。
利くヒトなら、ギャンブルに手を出しません。
ほとんどが深手を負って初めて、進退を自問します。
経済力や人間関係の破綻を契機にして。
生活に悪影響がでるまで、後回しにします。
現実に目を背けてるんですね。
イヤなことを忘れて、熱くなれるから。
現実逃避できるから。
だからハマりやすい。
ギャンブルなら達成感、充実感を味わえる。
ギャンブルは、甘い期待(一攫千金)を煽ります。
その夢(欲)を喰らいます。
希望(願望)の大きさだけ、カネを要求する。
残るものは、失望と落胆、
刹那の快感と、持続する後悔、挫折感。
もはや損を取り返せない…。
失った金と時間と信用を振り返り、自己嫌悪します。
だまされた!?
いえいえ、誤解です。
詐欺ではないんです。
勝つ可能性はあるんですから。
錯覚しただけです。
勝てるかもしれない、と。
それがどんなに低い確率でも。
ヒトは可能性(チャンス)を買ってるんです。
負ける可能性もある…。
と、暗黙に合意した上で。
自覚してるかは別として。
勝ったら文句は言わないでしょう?
負けて損した時だけ、声高に非難します。
ぼったくりだァ!
訴えたる〜!
カネ返せ〜!
そんな小市民を、胴元は嘲笑っています。
世の中、アホばっかしや!
砂糖(カネ)に群がるアリやでぇ。
おかげで笑いが止まらん!
餌まいたら、なんぼでも客は寄ってきよる!
掌で遊ばされとるだけやのに。
生かさず殺さずしとったらええ!
ギャンブルでは、胴元のみが常勝です。
客の誰が儲けようが、どうでもいいんです!
誰の負けが込もうが、誰が借金をしようが。
放っておいても、カネは集まりますから。
気になるのは客付きのみ。
敵は競合店(同業者)であって、客はただのカモです。
ギャンブルは、あくまで自己責任です。
誰も助けてくれません。
いい加減に気付くべきです。
ギャンブルを続けることは、財布に穴が開いているのと同じ事だと。
ギャンブルの勝利なんて、湖の氷の上で立っているのと同じ事だと。
不安定で危険。
いつ溺れてもおかしくない。
今ある利益なんて、砂上の楼閣だと。
いつか失うんです。
カネでカネを産もうとすると、すぐに負債を背負いかねません。
確率では食えないと気付くべきです。
汗水たらしたほうが確実に収入になります。
労働力こそ、あなたの大切な財産です。
カネを弄ぶと痛い目に遭う。
昔から言われ続けています。
でも、自分だけは違う…。
いえいえ、誰もが同じです。
特別ではないんです。
甘い汁を吸わせてから、搾り取りにいく。
熱くさせて、判断力をなくさせる。
金銭感覚を麻痺させる。
これらはギャンブルの常套手段です。
カネが単なる数字の羅列になってしまえば負けです。
興奮して、ギャンブルに注ぎ込む金額が増えるだけ。
つまり、失うばかりです。
まだ、今ならやり直せます。
自分の感覚がおかしいと気付けたならば。
世の中には、触れてはいけないものが存在する。
認めたくないけど、これもまた現実なんです。
負けを認める勇気が要るのかもしれません。
自分に大切なものを守りたいならば。