NOVEL

□我輩はヒイロ・ユイである@
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俺の名前はヒイロ・ユイ。
人間で言えば17歳になろうか。
何故「人間で」と付け加えるのかと言うと…

「ワン!」

そう、俺はある日を境に犬になってしまったのだ。

◇◇◇

あれは、まだ小雪がちらつく寒い日。
カトルから急に呼び出された俺は、奴の馬鹿にデカイ別荘にいた。

「悪いんだけどヒイロ、ちょっと僕の実験に付き合ってくれないかな?」

「ほんの半年ほど、犬になって欲しいんだ」と、まるでお使いを頼むような気軽さで言われた日には、流石の俺も息を詰まらせてしまった。
もし呼び出す際に言われていたら、間違いなく断っていただろう。
しかし、あの時は断れそうにない雰囲気だったし、何より条件が良かったものだから、後先考えずに二つ返事で承諾してしまった。

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