NOVEL
□我輩はヒイロ・ユイであるD
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「ど…どうしたんですかデュオ」
「ヒイロが…っ、ヒイロが急に…!!」
ソファーにそっと横たえたヒイロを心配そうに見つめるデュオの青い瞳は、今にも涙が零れそうなくらい真っ赤になっていた。
「カトル…っ!ヒイロ、大丈夫だよな?このまま目覚めないなんて事…」
「落ち着いて、デュオ。今、誰かに獣医様を…」
「でも…ッ!」
「とりあえず、君は部屋に戻って。そんな状態では、君まで倒れちゃいますよ。大丈夫、すぐに獣医様をこちらへ来させますから」
ヒイロの傍を離れたがらないデュオを何とか説得し、カトルがドアを後ろ手に閉めて安堵の溜息を吐いたのも束の間――
ヒイロの身体が激しく痙攣を始め、次の瞬間には人間の姿に戻ったと言う。
「デュオは…」
「部屋でぐっすり眠っているはずです」
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