NOVEL

□暴走した故の赤 *
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このテの事には酷く鈍感なデュオは、今までにないくらいの息苦しさを感じていた。

だって、正直な所、どうしていいのか分からないのだ。
とりあえず服を脱がないきゃいけない事は分かる。
でも、まさか自分から脱ぐなんて出来るはずないし、かと言って脱がせてもらうのにも抵抗がある。

それに…。
多分、きっと、いや絶対に自分が下になるんだろう事を薄々感づいてしまったのだ。

その証拠に、ヒイロはさっきから何だか鼻息が荒いし、座っている位置も自分を枕に押し倒せる場所だし。
…とは言え、自分にヒイロを押し倒せる程の度胸もないし、良しんば押し倒せたとしても、今のヒイロを見れば、途中で形勢逆転される事は間違いない。

ならば素直に抱かれても良いのか…というと、それも何だか解せない部分があって、怖くないと言えば嘘になる。
こんな事は初めてで、しかも相手は同じ男。
ヒイロがそんなに経験豊富とは思えないから、きっと加減とか分からない。


痛いだろうなぁ…
そりゃそうだ、あんなトコロにあんなモン入れたり出したりしようってんだから――


経験はない割に、やけに変な知識だけは豊富なデュオなのであった。

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