NOVEL

□我輩はヒイロ・ユイである@
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「ヒイロ〜飯だぞ〜」

遠くで俺を呼ぶ声がする。
黒字で「HEERO」と書かれたプラチナの飯皿を携えて、デュオがこちらへ向かって来た。

「ワンワン!」

本物の犬のように尻尾を振りながら無邪気に駆け寄ると、今まで見た中で一番愛らしい笑みを浮かべたデュオに頭を撫でられた。
これを至福と言わずに何と言おう。
正々堂々とデュオに抱き着けるし、これ以上ないというくらい至近距離の頬にだって口づけられる。

「ワン!」

俺は喜びの遠吠えをせずにはいられなかった。

「可愛いな〜ヒイロは!アイツとはエライ違いだぜ」

頭や体中をぐりぐりと撫で回しながらデュオがポツリと呟いたのを、犬の聴覚の為鋭くなった俺の黒っぽい耳が聞き逃すはずがない。
知らず知らず、耳がピクリと動いた。
デュオの言う「アイツ」とは俺の事か?

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