銀魂小説
□サンタクロースから貰ったプレゼントが自分の欲しいものとは限らない。サンタさんにだって分からないことがあるんだから
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クリスマスイブ。
あの日からずっと頭の中にいた、凶悪テロリスト。
自分の気持ちが知りたくて探していたのに・・・
【サンタクロースから貰ったプレゼントが自分の欲しいものとは限らない。サンタさんにだって分からないことがあるんだから】
皆が浮かれている今日はクリスマスイブ。
誰もが自分の好きなものと過ごしている日、俺こと土方十四郎はこの寒い中一人で街を歩いていた。
別に独り身で寂しく過ごしているわけではない。
真選組の仕事、街の平和を守るための巡回なのだ。
本当はここに総悟もいるはずなのだが、目を離した隙にさっさとサボりに行きやがった。
後で覚えてろよ、総悟ォ!
はぁ、と息を吐く。
タバコを吸っているわけでもないのに息が白くなる。
クリスマスイブくらいタバコを控えようと思って、只今禁煙中だ。
これがタバコの煙なら良かったのに・・・、とタバコには耐え性がない俺は早速煙が恋しくなっていた。
そんな時、鼻腔をくすぐる煙の匂い。
少しきつめのそれに俺の体が勝手に引き寄せられるように近づいていく。
オイオイ、ホントに耐え性ねぇなァ。
そんな自分に突っ込みを入れながらもフラフラと匂いを辿ってゆく。
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