銀魂小説

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【バラのように】(銀高)

「銀時?何してんだ?」
「晋ちゃん」

二人で外を歩いている途中、銀時が花屋の前で立ち止まった。
疑問に思い、声をかければ銀時が一本の紫のバラを持って金を払っていた。

「バラ?」
「あぁ。マジックローズっていうんだ」
「紫たぁ、初めて見た」
「まるで晋助みたいだね」
「・・・俺?」

『そう』
と、銀時がにっこりと笑う。
確かに紫だったら俺というイメージが湧くかもしれないが、それにしたって男に
『花のようだ』
は、ないと思う。

「(まぁ、銀時なら言いそうだけど)」
「慎重に触らないと棘が刺さるのは言うまでもないけど・・・」
「なら言うな」
「まぁまぁ。それにね、これ変わってんだぜ?」
「あ?」

そういうと銀髪天パの男はバラに息を吹きかけ始めた。
正直、びびった。

「・・・ぎ、ぎん?テメェ・・・何してんだ・・・」
「ちょっと待ってっ」

はーはー、とかじかむ手を温めるかのように何度も息をバラに吹きかける。
『意味わかんねぇ・・・』
と、思っているとバラに違和感が。

「(あれ・・・?紫色のバラが・・・)」
「はぁー・・・っとこんなもんかなっ!見てみろよ」
「――ピンクに、なった?」
「そ。すげぇだろ?」

そっ、と銀時が俺の手を引き寄せ紫からピンクに変わったバラを持たせる。
そしてへらっ、と笑う。

「晋助みたい」
「・・・紫ならまだしも、ピンクのバラが俺みたいってどうなんだよ?」
「だから、晋助みたいなんだろ?」
「は?」

意味も分からず首を傾げると、薄く笑いを携えた天パが俺の耳に息を吹きかけた。

「〜〜っ!?・・・??」
「ほら」

すっ、と頬を撫で上げられる。
俺は混乱して思考がうまく働かず、銀時を見つめる。
すると、エロい笑みを浮かべた銀時がとびっきりエロい声で囁いた。

「息吹きかけられて頬を染める晋ちゃんってこのバラと同じだと思わない?」

『ね?』
と、俺が持っているバラに口付けをする銀時を見て、俺はさらに頬を染めて悪態をついた。

「このタラシ天パ!!」


某ニュースでやっていたお花プレゼントネタ
22度以上になると紫からピンクに変化するそうです


2009/05/23



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