Novel2

□答え
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どれだけ言えば君に伝わる?
ねぇ、どうすれば君は満足する?

君はよく僕に触れるけど。
それはどういう意味かな?
僕には意味が一つしか思い浮かばないんだけれど。
言ってくれなきゃ僕はわからないよ。
ねぇ、説明してくれる?


あれ。なんで黙るの?
僕何か変な事言ったかな?
それとも僕にテレパシィなんかが通じると思ってるのかい?

君のその目。
恐怖に怯えているように見えるけど。
どうしてだろう。
被害者みたいな目をしてる君が、僕には少し理解に苦しむんだけど。
どっちが本当の被害者かわかってる?
まぁ、被害、なんて大袈裟なものは受けてはいないけれどさ、それに近いものだろう?

自分から色々と行動に移していた癖に。
沢山注意しても直りはしないし…いや、直るどころか悪化して。



あれ。
口を開いたかと思えば詫び言?
なんで謝るの。
ねぇ、じゃぁ謝る理由を教えてくれる?


あれ、誘ってたんじゃないの?
違かったの?
僕の勘違い?
君は僕に何かを求めたんじゃないの?
だから触ってたんじゃないの?
…よくわからない子だね、君は。
正直僕はそろそろ限界なんだけどな。

じゃ、良いよね?僕の好きにして。
君から求めてきたんだからさ?

乱暴に彼女の唇を塞ぐ。

嫌、と体をよじって逃げようとする彼女。
抵抗なんかさせないよ。
彼女の背中を壁に押し付ける。
こうみえても僕は男だからね。
君よりははるかに力はあるんだ。

彼女の顎を上げまたキスをする。
彼女の並びの良い歯列をなぞり、口内を味わう。

彼女は目尻から涙を流していたけど、多分生理的な涙だと思うから気にはしない。
しばらくすれば彼女からも舌を絡めて求めて来て。

唇を放し、唇を彼女の耳元に寄せ呟く













彼女から出た言葉は、やっぱり僕の求めていた答え。

20100713
一片一檎
Hitohira Ichigo
*
Afternoon tea





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