Novel

□悩み
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もうすぐ卒業だね、なんてキミが言うからボクは胸が苦しくなって。
もうすぐ、春が来て別れの時がやってくる。

ボクは卒業した後…

卒業したあと、ボクはお父ちゃんの会社を継ぐために、日本を離れる。
その事を、キミは知らない。
ううん、知らせていない。だって、知らせてしまったらボクの決心が揺らいでしまうから。

もっとも、キミは卒業してからも一緒に遊びに行こうね、なんて言うもんだからボクの決心はもうとっくに揺らいできてしまっとるんやけど。
卒業すればキミの笑顔はもう見ることはできなくて。

しかもキミとボクは付きおうてるわけでもなんでもないからから、必要以上にお互い干渉なんかせぇへんやろし。
そしたら永遠にサヨナラや。

ほんまにそれで、ええのかな…、…なんて考えてまう。
そんなん、考えなくても答えはもう出とるけど。
せやけどそう簡単に諦める事なんてはできひん…。ボクにとってキミは、大切な人やから。

―同じくらい会社も大切なんやけどな



は、卒業式


ボク、こんなに優柔不断やったかな
(3月なんて、永遠に来なければいいのに)

20090405
一片一檎
Hitohira Ichigo
*
Afternoon tea





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