lion's lovely cat
□farewell
2ページ/6ページ
『親はいないよ。』
ユエは顔を本棚に向けると写真立てに小さい赤ちゃんとにこやかに笑っている夫婦がいた。
父親の目はユエと同じ紫色で母親の髪の毛はユエと同じ銀。
2人を足すとちょうどユエになるだろうの美形な2人…
ユエはニッコリ笑うと言った。
『まだ理由は言えないけど私の親はとっくに死んだよ。』
と…
私は不死だ。
親は普通に死んでいったが私は死ねない…
年はとるのに…
「ごめんね」
「ごめん」
「悪い…」
みんな申し訳なさそうに謝り、ユエは微笑むと別にいいよ、と呟いた。
実質この家の結婚話は1000年前ほどから全然聞かない。
裏ではされているという噂はあるが実際そんな記録は残っていない。
ユエが不死の間は結婚せずとも自然と当主をいるのだから。
そしてユエとなって初めて結婚の話が持ち上がり、正直断ろうと思っていた。
別の家系をいれるのが面倒い。
しかし相手が相手…
ブラック家は今や魔法界の上級中の上級だ。
断るわけにはいかず、会うことになり最初は嫌だったが話してみるとすごく気が合った。
それがシリウスで…
「ユエ?」
『あ、ごめんv
休憩しよっか★』
ユエがパチンッと指を鳴らすとどこからともなくお菓子と紅茶が現れた。
「なんか学校と変わんなくね?」
『そうかもね(笑)
けど先生はいないよ。』
ニヤリと悪戯っぽく笑うと仕掛人たちもニヤリと同じように笑った。
それからおもむろに用紙を広げると何やら話し合い始めた。
しかしその間もユエかは考えごとをしていた。
先日のパーティーで起こった死喰い人のことで私の屋敷に入ってきても平気なのだからホグワーツはもっといとも簡単に入れるだろう。
ユエは宙を睨み付けるとおもむろに杖を取り出し一振りした。
『お祖父様?』
《ユエか、どうしたんじゃ?》
『ちょっとね。
ホグワーツの周りの森から全て私の魔法かけるから。』
《そうか、ありがとうのぅ。》
ダンブルドアはそれだけ言うと声はしなくなった。
.