D灰novel

□ただ眠かったから
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昨夜は教団のみんなでカウントダウンパーティーをして一晩中の乱痴気騒ぎ。
新年を迎えた黒い教団は水を打ったように静まり返っていた。
「もう ラビも神田もお酒なんか飲んじゃって…まだ未成年じゃないですか」
折り重なって眠りにつく人々を跨ぎながら、アレンは自分を監視するカラスを探していた。
コムイさんに捕まってたみたいだから…きっと慣れない酒を飲まされて倒れているに違いない。彼もあれで未成年かとおもうとなんだか笑えてしまうが。
「かたいからなぁ…。」
そんなことを呟きながら宴会場になった食堂を抜けて、アレンは自分の部屋を目指した。
もしかしたら気分が悪くて布団で寝てしまっているかも…とあまり期待できない可能性だがそれしか思い付かなかったのだ。
それに服に染み付いたアルコールの香りを早く脱ぎ捨ててしまいたかった。胸が苦しくなる。
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