◆小説◆

□愛とか恋とか。
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その一言で、天化は決心したようにこっちを向いた。告白する勇気がでたのであろう。
しかし天化は、真剣な顔をして…本来は礼を言うべき相手に、あろうことか告白を始めた。


「…あのさ、俺っちの好きな人ってスースなんさ。
ずっと一緒にいて今頃気づいたさ。
友達としてじゃなくて、スースを、恋愛の対象としか見れなくなっちまったさ。だから………俺っちの恋人になって下さい」


ぽつり、ぽつりと絞り出すように天化の口から零れた言葉ひとつひとつを理解しようと、わしの頭がまたもやフル回転する。
一体何がどうなっているのか。


「…好き?わしのことが?」

「…うん」


あまりにも突然のことに頭が真っ白になりそうだったが、わしにはその告白を断る理由が見つからなかった。

そりゃあ今まで大切な友達だと思っていたやつがまさか自分に恋心を抱いていたなんて、すごく戸惑ったけれど。

天化は男のわしからみても純粋にいいやつだと思うし、輝いていて格好良い。そうでなければ誉めちぎり作戦なんかできなかったであろう。


「…一応聞くが、わしは男だぞ、何か勘違いしてないか?」

「スースが男でも女でもカンケーないさ。あんたが好きなんさ。…なんかごめん、スースだって女の子と恋したいさね」

「まて天化、わしはまだおぬしの告白に答えを出しておらぬぞ」


なぜかわしは天化のことを放っておけないようだ。

わしにそう言われ、俯いていた天化がまっすぐわしを見つめる。
そんなにまじまじ見つめられたら何ていったら良いのかわからなくなって。顔から火が出るぐらいに顔が熱くなるのを感じた。

 
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