あびす部屋

□かくれんぼ
1ページ/1ページ






「あれ、
ディストじゃないですか。
どうしたんです?
こんなところで。」



「あ、いや、何でもないわ」



「へぇ、陛下と
かくれんぼですか。」



「そうそう.....って、
何で分かったのよ!」



「ディストが
何考えてるのかなんて、
お見通しですよ。」



「そうだぞ、ディスト。
みぃつけた!」



「ちょ、陛下っ今の無し!
私はジェイドと
話していたんですから、
話し声で場所が
分かってしまったんです!」



「そうですか、そんなに
陛下とのかくれんぼが
お好きですか。」



「ちょ、そうじゃなくて、」



「お、そーかそーか、
俺は寛大だからな、
何回でも、かくれんぼに
付き合ってやるぞ、サフィール。」



「ピオニーが、
かくれんぼ
したかったんじゃ
ないですか!!」



「へ!い!か!」



「...ピオニーへーか」



「声が小さい!」



「ピ!オ!ニ!ィ!へ!い!か!」



「よろしい。」



「お二方とも、
仲がよろしいようで、
なによりです。」



「仲良くなーーーい!」



「まあまあ、
素直になれよ、
俺達....親友だろ?」



「え、親友?

(親友....このバラの
ディスト様に相応しい
美しい響き..!)」



「親友....このバラの
ディスト様に相応しい
美しい響き..!」



「へ?
どうして私の心の声が?」



「とかなんとか
考えているんでしょう。」



「ジェイドかーー!!」



「まあまあ、
そんなに熱くならずに、
じゃあサフィール、
かくれんぼ再開としようか。」



「陛下、ただのかくれんぼでは面白くありませんよ。
ここは、何かを賭けて
かくれんぼするのは
どうです?」



「おぉっ!そうしよう!

うーんと、じゃあ..
お前が見付かれば
俺にブウサギを買え!」



「あーいいですよ、
そのかわり、
私が見付からなければ
私に新しい装飾品を
買って下さいよ。」




「うーん、
ディストがくれる
ブウサギの名前ですか。」



「おう、何がいいかな。」



「かくれんぼ敗者の
ディストですから、
カハディーで、
ファイナルアンサーですね。」



「ちょ、私が負ける事
前提で話を進めるなーー!」




「おーい、ディストー
30数え終わるまでに
隠れろよー
いーちにーさーんしー」




「え、
もう数えてるじゃない!
よし、どこにしよう。
あ、あんなところに
良い凹みがっ!」



ー30秒後ー



「もーいーかーい」



「もーいいーわよー」





「ディストはどこだ?」



「ふふ、見付かりっこないわ、この私に相応しい
美しい凹みだもの。」



「ディストみっけ。」



「へ?」



「ブウサギ決定ですね。」



「おう、
また賑やかになるな!」



「ちょ、
何で分かったのよ!」



「お前の服のそれだよ。
その刺みたいなやつ。
目立つから、すぐ分かるぞ。」



「きぃいいぃぃいっ!!
これは刺じゃないわよ!
オシャレなの、オシャレ!」



「さて、陛下、ブウサギ
買いに行きましょうか。」



「って、無視かーーっ」



「あれ、ディスト。
やっぱり陛下との
かくれんぼがしたいん
じゃないですか。」



「なんでよ!
もう、しませんからね!」



「ほら、2人とも、
サフィールの財布持って
買い物だぞー」



「ちょっと、
待てーーピオニー!!」



「へ!い!か!」




「....やれやれ。」

















このあと
飼われたブウサギの名前は
カハディーになりましたとさ。



おわり。

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ