幽霊少女 小説

□今日は色々あったと思う。
1ページ/5ページ




「柊さーん!」


「……何か用?」


「さっきは謙也が酷い事を言ってもうたから、謝りに来たんや。」



時間はあっという間に過ぎて、気が付いたら放課後になっていた。


光は部活があるから、それまでには夜ご飯の支度を終わらせよう。
…と一人で考えていたら白石に会った。



「ホンマは謙也、悪い奴やないんや。許したって?」


「別に怒ってない。もういい?」


「まーだ。俺、面白い子好きやねん。」


「簡単に言えば、からかって反応が見るのが好きって事でしょ?」


「否、俺はホンマに面白い子が大好きやねん。」




白石は少ししゃがんで、私の顔の位置と自分の顔の位置を合わせてきた。


スゲー。にきびが一つもない。
つか、男の癖に肌すべすべしてそう。



「俺ら友達にならへん?」


「――――…は?」




白石は意味の分かんない事を言ってきた。


友達になろう?
何で?


友達なんて私にはいらない――。




「アドレス交換しようや。」


「嫌です。」


「やっぱ一筋縄ではいかんかぁ。ほな、コレ俺のアドレス。いつでも連絡してな。」



白石から一枚の小さな紙を渡された。


そこには、男が書いたとは思えないぐらい綺麗な字で電話番号とメールアドレスが書かれていた。


私はソレをスカートのポケットに適当に突っ込んだ。


別にかける事はないからどうでもいいんだけど、もし個人情報が漏れたら大変だし。





.
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ