幽霊少女 小説
□今日は色々あったと思う。
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「柊さーん!」
「……何か用?」
「さっきは謙也が酷い事を言ってもうたから、謝りに来たんや。」
時間はあっという間に過ぎて、気が付いたら放課後になっていた。
光は部活があるから、それまでには夜ご飯の支度を終わらせよう。
…と一人で考えていたら白石に会った。
「ホンマは謙也、悪い奴やないんや。許したって?」
「別に怒ってない。もういい?」
「まーだ。俺、面白い子好きやねん。」
「簡単に言えば、からかって反応が見るのが好きって事でしょ?」
「否、俺はホンマに面白い子が大好きやねん。」
白石は少ししゃがんで、私の顔の位置と自分の顔の位置を合わせてきた。
スゲー。にきびが一つもない。
つか、男の癖に肌すべすべしてそう。
「俺ら友達にならへん?」
「――――…は?」
白石は意味の分かんない事を言ってきた。
友達になろう?
何で?
友達なんて私にはいらない――。
「アドレス交換しようや。」
「嫌です。」
「やっぱ一筋縄ではいかんかぁ。ほな、コレ俺のアドレス。いつでも連絡してな。」
白石から一枚の小さな紙を渡された。
そこには、男が書いたとは思えないぐらい綺麗な字で電話番号とメールアドレスが書かれていた。
私はソレをスカートのポケットに適当に突っ込んだ。
別にかける事はないからどうでもいいんだけど、もし個人情報が漏れたら大変だし。
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