shortstory 小説
□変態はヘンタイ
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この学校には変態がいる。
ソイツは、いきなり抱きついたり必要以上に触って来る。
しかも、同じクラスで隣の席という最悪なパターンである。
だが、この事は私とテニス部の連中以外知らない事である。
「蛍、何してんねん?」
「ゲッ!?変態白石!!」
そう。コイツが変態の白石蔵ノ介。
「なんやねん、その嫌そうな態度は?」
実際そうなんだけど…
本人には絶対に言えないけどね。
「で?」
「ん?何が??」
「用事があるから来たんじゃないの?」
「別にあらへんよ?用事がないと来ちゃダメなんか?」
「うん。」
「な、何でや!?蛍は俺が嫌いなんか!!?」
白石はガバっと抱きついて来た。
「あー!!だから抱きつくなぁぁあ!!」
「本当は嬉しいくせに♪」
「んなわけあるかい!!!」
「照れてる蛍も可愛いな。襲いたくなるわ〜」
ゾクッ
今、私の警報機が鳴り始めた。
「な〜んて冗談や。」
冗談に聞こえねぇよ。
お前が言うと…
「でも、これから言うのは事実や」
「……は?」
「俺は蛍が大好きや」
「何言ってんの?」
「せやからー」
―チュッ
「!!?」
「愛しとるよ」
fin
→あとがき