読み切り

□かまってよ…。
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中学生にもなってガキみたいかもしれないけど、でも…かまってほしいんだ。
一人は…厭だから無視しないで…一人は厭だよぉ…。

ぐすっ
「うっ…っ…うぅ」

「どうしたの?」

大きな手が僕の肩を叩いた。

「ふえっ?」

「日も暮れかけた公園で一人きりでどうしたの?大丈夫?泣いてるし、何かあったの?」

大きな手を差し伸べてくれたのは、30歳ぐらいでお父さんと同じくらいの人でとても心配そうな顔を僕に向けていた。

「あっ、えっ…と…何でもないです!!」

「あっ!ちょっ、君!!」

僕はただ、その場から逃げるしか出来なかった。
だって、この年で泣いてる姿を他人に見られるなんて恥だよ!!




ガチャ

「ただいま」

シーン

家に人がいないわけではない。テレビの音は聞こえるし電気もついてるんだから…。
電気つけて盗む泥棒なんていないだろ。

「母さん…ただいま」

「……」

返事が返ってこないのもいつものこと…もう慣れた。
慣れればなんともない。



ボスッ

「はぁ〜」

「……」

「…久しぶりだったなぁ…お父さんが死んで以来誰かに心配してもらったの…」

『何かあったの?』

「お父さんに似てたな…あの人」



お父さん




生き返って


なんて



無理な願い




叶うわけがない



それは


分かってるけど




また会えるなら




僕はきっと







何でも出来るよ







 
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