鬼畜な家庭教師
□親友
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「この季節の屋上は寒いな」
「………」
「…私に用があるんだろ?三木津君」
「昨日もこの屋上に来てましたよね?…晴姫と」
「……」
「応えろよ」
「それを知って君はどうするんだ」
「あいつは俺のだ。返答しだいでは…」
「私を殺すか?」
「そんなことする気はない、あんたは俺を覚えてないのか?まあ俺も昨日思い出したんだけどな。和仁兄さん」
「…ああそうか、いとこの…そういえば昔遊んだ事があったな、俊樹」
「俺が小学4年生あんたが高校3年生、驚いたよいきなりあんな事されて」
「お前が俺のこと好きみたいだったから遊んでやったんだろ?」
「確かにあの時は好きだった。尊敬もしてたさ…けど、あれ以来おかげさまでひねくれたよ。思いっ切りな、けどあいつにあって俺の世界は輝いていった。俺と真っ正面からぶつかってきた。こんな俺のことを受け入れてくれた…そんなあいつをお前みたいなやつにやってたまるか!!あいつは俺のだ!!」
「ふっ…だったら、何故もっと早く手を出さなかった、好きだったんだろ?俺だったら相手がどうだろうと屈服させて好きにさせる」
「俺はお前のそういうところが大っ嫌いなんだよ!!」
「何言ってるお前だって俺と同じだろうが」
「誰がお前なんかと!!」
「同じだよ。お前だって華奢だけど力があって生意気でそんなあいつを押し倒して犯して泣かしたいって思ってんだろ?」
「なっ!!」
「くすっ…否定はしないんだな。俺とお前は同類だ。よく分かるよお前の気持ちが」
「黙れ!!お前なんかに俺の何が分かる!!」
「分かるさ、同類。だがあいつはお前なんかにやるつもりはない」
「それはこっちの科白だ!!」
バンッ!!
ものすごい勢いで扉が開かれた。
「はぁ…はぁ何…やってんだよ」
「晴姫」
「お前こそ何やってんだよ!!授業中だろ」
「お前らが気になって来たんだよ!!何やってたんだ」
「………」
「トシ!!」
「俊樹がお前のこと好きだってさ晴姫」
「えっ!?」
「何いってんだよ!!お前!!」
「トシ…本当なのか?」
「…ああ、こんな形で言うことになるとは思わなかったけどな」
「それって友達としての好きじゃないんだよな?」
「ああ、お前を抱きたいって思ってる」
「あっ…そうか…うん」
「どうするんだ晴姫」
「えっ…と」
「晴姫…俺」
「俺もトシのこと好きだ!!」
「えっ!?」
「同情とかそんなんじゃなくて…お前を失いたくない!!」
「それ…」
「それじゃあ、ただの同情だろ」
「お前には関係ないだろ!!」
「事実を言ったまでだ」
「違う!!最初は確かに吃驚したけど…けど俺はこいつのことが好きなんだよ!!」
「晴姫…ありがとう」
俊樹は後ろから晴姫を抱きしめた。
「トシ…」
「本当に信じていいのか?」
「ああ」
「二人の世界に入るのはやめてもらおうか」
「瀧嶋…」
「こいつは俺のモノだって言ってるだろ」
瀧嶋は晴姫の腕を引っ張った。
「渡さない…晴姫は俺のだ」
「お前は晴姫の何も知らないだろ?こいつがセックスする時はどうなるか、どんな声をだすか、スッゴくエロいんだぞ」
「なっ!お前何言ってんだよ!!」
「本当なのか…」
「何が」
「セックスするとエロくなるって」
「ばっ!何言ってんだよ!!関係ないだろ!!」
「ある…どうなるかすごく気になる」
「もうお前らその話から離れろ!!」
「そうだな、このままじゃらちがあかない。どうする?」
「俺は譲るつもりはない」
「俺もない…これじゃあ本当にらちがあかない…仕方ない本当は嫌だが二人で共有するしかないか」
「…俺も嫌だ。だけど仕方ないな」
「はあ!?待て俺の意見はないのかよ!!」
「ないな。お前はいわば賞品みたいなもんだからな」
「なんだよそれ!!」
「そうだな…仕方ない」
「まあ、よかったな俊樹。晴姫の真意を知れて」
「そうだな。晴姫がここまで俺のことを思ってくれてるとは…大好きだよ晴姫」
「ちょっと待てどういうことだよ!!真意が知れたとかどうとかって」
「分からないのか?相変わらず莫迦だな」
「バカバカ言うな!!なんなんだよ!!」
「晴姫ごめんな」
「トシ!!なんだよごめんって」
「俺達はくんでたんだ」
「くんでたって…」
「俺達はいとこ同士で昔一緒に遊んでたんだよ」
「いとこ!?」
「そう、だから久しぶりにくんでみたんだ」
「随分と上手くなったな俊樹」
「まさか和仁が晴姫の知り合いだとはおもわなかったけどな」
「それは俺の科白だ。しかし世界は狭いな俊樹」
「そうだな」
「ちょっと待てマジで待て意味分かんねえぐるだったっていうのかよ!!」
「さっきからそうだって言ってるだろ」
「ごめんな晴姫」
「本当に…」
「ごめんな…親友がこんなんで幻滅したか?」
「もうわけわかんねぇ」