頂き物・捧げ物等
□戦利品はりんご味
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「チャイナ?」
そんな神楽の動きを露ほども知らない沖田は、一言も喋らない彼女をますます不審がる。
そして、まさか本当に血がのぼりすぎて気を失ってしまったのでは、という考えが過ぎり、少し焦ったように彼女の応答を求めた。
「オイ、チャイナ!大丈夫か?」
「………」
「オイ返事しろィ」
「…カンチョーは遠慮したかったけどナ…」
「は?」
ぼそりと呟かれた声。その全てを沖田が聞き取ることは出来なかったが、何やら嫌な予感がしたので咄嗟に担いでいた神楽を地面に降ろそうとした――その瞬間。
「くらえ、カグーラフィンガー!」
ドゴッ。
神楽の放った鋭い一突きが、先程合わせた照準通り沖田のケツに見事にヒット――することはなく、咄嗟の沖田の行動によって少しずれ、背中にクリーンヒットした。
どうやらカンチョーは免れたようだ。
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