頂き物・捧げ物等

□戦利品はりんご味
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両者譲らない睨み合いに先に折れたのは沖田で、彼はふい、と神楽から視線を外すと側にあった自動販売機の前に立った。


その行動にぴくりと反応して、神楽も沖田の姿を目で追う。



沖田はポケットから財布を出して、チャリンと音をたてながら硬貨を投入した。
ぱっと自販機のボタンが光る。



(…ジュース買う気アルか…)



遠巻きにその様子を眺めながら、神楽はぽつり、いいな、と呟いた。さっきのやりとりでもう喉の渇きはピークに達していた。


しかし今しがた睨み合った相手に自分のこの羨望を知られるわけにはいかない。
喉の渇きよりもますばプライドだ。



弱みを見せるな神楽、相手の思う壷だぞ神楽、お前はまだ大丈夫だ神楽!



と必死に自分に言い聞かせるも、体は素直なもので目は自然と自販機に釘付けになる。



こんな時、ろくに給料をくれない銀時が恨めしい。



(120円のジュース買うお金もないなんて…!)



銀ちゃんのバカヤロー、と心の中で毒づいたとき、沖田がくるりと振り向いた。







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