Short Story
□昔はかわいかったのに
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いつの間に、こんな風になっちゃったのかなぁ
『日番谷くん、』
呟くようにそう呼ぶと、彼は不機嫌そうに重い瞼を開けて翡翠の瞳に私を写す。
『…なんだよ』
今日は久しぶりに二人共非番で。ゆっくりお昼寝しようよ、と誘ったのは私。
彼もお昼寝は好きなので賛成してくれた。お昼寝の邪魔をされれば、誰だって不機嫌にもなるのは解ってるのに口を動かしてしまう。
『あのね、日番谷くんは…変わった?』
『…は?』
日番谷は意味が解らん…と言いたげな顔をすると、ゆっくり起き上がった。
『どこら辺が変わったって思うんだ?』
『うん…よくわかんないケド、変わってる気がして…』
『お前が解んねェんじゃ俺も解んねぇよ』
『う〜…』
そうだよね…と真剣な顔をして悩む雛森を愛しく思いながら、日番谷は小さく口元を緩ませる。
『あ、立場が逆になったかも!!』
『そりゃ結構。つーか昔も今もこんな感じだったろ』
『違うの!!昔は私のほうが上だったしお姉ちゃんだったもん!!』
『俺はお前の事、年上だって思った事一度もねぇからな』
『あ、ひどいー!!』
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