Short Story

□月夜の談話
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『と、とにかく!!たくさんお団子とか軽い物を用意して貰ったから…』


『団子』と聞いてアレンの目の色が変わった。彼は団子が大好きなのだ。

『あっ、リナリ〜〜!!』

ツインテールの少女を発見したコムイは、言いかけた話を中断して駆け出した。話の途中で逃げて行ったコムイの背中を見、アレンは呆れたようにため息を付く。だが次の瞬間、リナリーと呼ばれた少女の姿に目を奪われた。


夜空に負けないぐらいの綺麗な黒髪をなびかせて『兄さん』と微笑む姿は、月に照らされとても神秘的で、思わずアレンも見取れてしまう。


(綺麗…)


…コムイにバレたら半殺しににされかねないので、直ぐに顔を反らしたが。


『あ、ラビ…!!』


その後ろから、お〜!!とアレンに手を振りながら笑顔で歩いてくる青年の姿が。…と、よく見るとその青年は何かを引っ張って歩いている。


『…神田?』


近くに来るとやっとそれは人型になり、仏頂面をしている為誰だか理解出来た。理由はだいたい解るが、あえて『どうしたんです?』とラビに聞いてみる。





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