頂き物・捧げ物等
□桃色と銀色
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青い空、白い雲。白い砂浜で水着のギャル達が楽しげに水浴びしている。
蒸し暑い家の中や、近所よりも広く解放的な雰囲気に心踊る。
『……いい眺めだなァ、オイ』
『ホントですね』
『お前らどこ見てるアルか』
鼻の下に違和感を感じながら手を当てると、悲しき男の性である赤い紋章がべっとりとくっついていた。
『……』
『いやいや、神楽ちゃんコレ違うから。コレはアレだよ、暑さでのぼせたんだよ』
『一生のぼせてろ』
季節な夏。氷も嫌がって水蒸気となり空へと逃げていく季節。万事屋一行は、海に遊びに来ていた。
『キャッホォォォ!!』
鼻から出ていた物をティッシュで押さえている銀時と新八をよそに、隣では神楽が今にもパラソルから飛び出し走り出しそうな勢いで飛び跳ねている。
銀時はティッシュを丸めてため息をつくと、バッタのように高く跳ねる少女に声を掛けた。
『オイ、そこのバッタ娘。ちょっとそこに座れ』
『バッタ娘』が気に食わなかったのか、不機嫌そうに神楽は顔を歪めた。
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