頂き物・捧げ物等

□桃色と銀色
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無意識のうちに胸元をぎゅ…と握って押し黙っていた。
とにかくデリカシーの無い天パに、今の自分の状況を気付かれたくはなかったから。



高鳴る鼓動に、胸が詰まって苦しくなる。きっと今、自分の顔は――…


『オイ』


背中で突然聞こえた銀時の声。
さっきからずっと押し黙っている神楽を不審に思ったのだろう、彼の声には心配の色が入っていた。



『やけに静かだな…オイ』

『…神楽ちゃん?』



新八も心配そうに言う。


(ど…どうしたら良いアルか…)


困った。赤くなっているハズの顔を、今更向けられない。


『オィ、神楽!!』



銀時が痺れを切らして顔を覗き込もうとした時――再び、後頭部に激痛。

銀時は本日2回目の飛翔を果たした。



『……ッ!!』



今度は深く入ったらしく、銀時は激しくのたうち回っていた。



銀時の言葉にならない叫びをよそに神楽は『ちょ、ちょっと探検してくるヨ!!』と足早にその場を後にした。



『どこへでも行けェェ!!』



そんな事を言いつつも、銀時の頭の中は怒りの感情で埋め尽くされてはいなかった。

怒りよりも疑問のほうが大きかったからだ。






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