頂き物・捧げ物等
□拍手文
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〜素敵な便り〜
朝、何気なく散歩した場所。そこは鮮やかに色付いた葉が、木々にちりばめられた綺麗な場所だった。
『紅葉、か…』
落ちている葉を一つ手に取ると、朱く綺麗な赤子のような紅葉。
あの人はこの景色を見て、笑ってくれるだろうか。そんな思いを込めながら、少女は一枚の便箋に一行の文を書き、一枚の紅葉の葉を添えて眠る夜一の側に置いた。
『…ん』
夜一が目を醒ますと、近くには一通の便箋と…紅葉の葉。
『今度、素晴らしい紅葉の場にご案内致します』
『もう秋じゃの…』
僅かに微笑みながらくるり、と紅葉の葉を回して考えるは、一人の少女。
(中々風流な事をする)
少女と二人で紅葉を見ながら過ごす事を考えながら、夜一は少女に便りの返事を伝える為に歩き出した。
〜Fin〜