頂き物・捧げ物等

□拍手文
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〜ある日の談話〜



『ハァ…』


今日も一日の課題を全てクリアし、お疲れ気味の吉良。担任の話が終わった為、今日の授業もこれで終了だ。


『よ、お疲れ!!』

そんな彼の肩をどついたのは、同級生の阿散井恋次。い、痛いじゃないか!!と講義する吉良の話を軽く受け流し、話を進める。

『どうしたよ??いつもはそんなに疲れた顔してねェじゃねェか』

『そ、そうかな…いつもこんな感じだよ』


そう言って、吉良はアハハ…と弱く微笑んだ。

全く、こうも嘘が下手だとは。軽く同情する。恋次は盛大に溜め息を付くと、目の前の気弱そうな青年と目を合わせた。

『で?なんで疲れた顔してんだよ。まさか生まれた時からだ〜なんて言わねェだろうな』

『そ、そんな訳ないだろ!!』

じゃあなんでだよ?と言う恋次から視線を離して、隣の列の机を見る。


『…あ〜…なるほどな』
『ち、違うよ!!僕は元気だって!』

吉良の目線の先を見て理解した。その机は明らかに同級生、雛森桃の机。

『そういや今日休みだったな、雛森。確か…風邪だって話だろ?』

『うん…心配だな…』


(そういや…コイツいつも帰る時雛森に話掛けてたな…)





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