Short story2

□部下と上司と信頼と
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「リーバー班長〜、この書類はどうするんスかー」

「あーいいぜ俺に回して。後で室長に言っとくから」

「あざーっす。…頑張れ班長」

「お前もな」




ズビシ。


少しふざけてみたら脳天に食らう重いチョップ。あ、いや違うんス別にそんなつもりじゃ…の言葉は飲み込んだ。
何故なら、仕事中の彼はもの凄い迫力(というか気迫)で、ほんの一睨みでその辺の野良犬くらいなら軽く焼き殺せるんじゃないかと思う程なのだから。




別に目から何かよくわからん変なもの(オーラ的なものやビーム)が出たりはしないが。



何やら難しい数式と格闘中のその人に、あろうことか追加してしまったのはどうにも自分では手に負えない書類。


元々山になっていた彼の周りの仕事達に、また更に1枚の新人さんがひらりと入社なされた。



まあ元々大量にあるものが1枚ぐらい増えようが大して変わらないのだろうが、ここのところ徹夜続きで弱った頭に浮かぶのは僅かな罪悪感(あくまで悪い意味ではなく、寝不足故に自分もいっぱいいっぱいで物事が考えられなくなっているのだ)




ああまだ少しはちゃんと正常に働くんだなと微かに感じ取って、漏れた言葉がアレ。互いに悪気はないんだとしても、寝ぼけた頭脳に班長チョップは効くなぁなんてぼんやり思う。



こうしてこちらが様々な思考を巡らせている間にも書類を捌く手の速度は変わらない。

なんてスピードだろう、もはやさすがとしか言いようがないあまりの自分のボキャブラリーの少なさになんだか悲しくなった。



それと同時にまたじんわり罪悪感が戻ってきたので、班長の好きな泡のたつ飲み物(not酒)を注いで来てやる。




「お、サンキュー。ジョニーお前もそろそろ自分の持ち場に戻れ、あとのことはいいから」

「イエス ウィー キャン」

「なんでそこだけ英語なんだよ。…ふざけてないで早くしろ」

「了解〜ッス」




よたよたとおぼつかない足で自分の机へと戻る部下を目で追って、ハア…とため息。まあいつもの事だが、周りの奴らもボロボロだ…暫く寝ていないから。今にも寝込けそうな部下を見つけては叱咤し、またペンを滑らせる。



書類処理の合間にも前後左右から部下の助けを求める声。みんなから頼りにされている(少なくとも室長よりは)証拠である。
それにその都度指示を出すのは生まれ持った性格だな、とジョニーは横目で見て思った。




(世話焼きだし、面倒見も好良いからなぁリーバー班長)




「お前らちょっとは踏ん張れ!あと5時間頑張れば休憩入れられるだろ!もう5時間しかないんだから頑張れ」

「あと5時間もあるんスよ!!」

「いやだ…死んだほうがマシな気がする…」

「コラそこ!弱気になるな!気にしたら負けだぞ!!」




たまに厳しい事を言ったりするけどなんだかんだ言っても自分の部下は可愛いもので、そんなお人好しな上司だとわかっているからこそ安心して甘えられるのだ(室長より頼りになるし)




仕事サボり魔なコムイを上司に持ち「この人に着いてって良いのか?」と日々悩む彼等にとって、きちんと仕事をするリーバーは月とスッポン。それはオアシスみたいなもので、





(やっぱ格好良いなぁ〜リーバー班長)





バリバリのキャリアマンみたいなな彼は、やはり憧れの的でもあるのだろう。





部下と上司と信頼と
(一生着いて行きます!)






これからも頼りにしてますよ、班長!





Fin


─────────
リーバーさんとその仲間達。

室長がああなんで、普段仕事における信頼は全てリーバー班長に注がれていそう…←

頼りがいある班長に「格好良い!!!!!」とひたすら憧れる科学班が書きたかった 笑


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