Special
□4000hit記念story☆
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「ここって……」
『見ての通り』
2人の目の前にあるのは
明らかに怪しい雰囲気の漂う洋館。
つまり、ここは
お化け屋敷。
「私、こーゆー類いって苦手なんだけど」
情けないことに、若干涙目になりそう;
『大丈夫だって。
手ぇくらい、つないでやるからさ』
───────キュッ
私の左手を、朱雀の右手が包んだ。
『行こうぜ』
何でこの時気付かなかったのか。
この構図じゃ、端から見ればバカップルと相違ない。
何でこの時気付かなかったのか。
朱雀はやけに機嫌良く
頬に少しだけ朱がさしていた。
いつもなら拒絶するのに。
私と朱雀は、まるでそうすることが当たり前のように
手をつないでいた。
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