死帳物語

□世界の恋探偵
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今、僕は物凄く困っている。
それは全部…
「愛してます月君」
「止めてくれないか竜崎…僕はそんな趣味ないから」
この変態探偵のせい…。
「愛に性別は関係ありません」
大ありだろ!!
「君は気にしなくても僕は気にするんだよ!!」
「なんだ、恥ずかしかったんですね月君…貴方はなんて可愛らしい人なんだ」
ぞわぁぁあ……!!
どうしよう、本気でキモい…!!
「あ…はは…竜崎僕はもう帰るよ。捜査も進展ないしね…」
僕はここから逃げ出したくて適当な口実をつくってすぐさま去ろうとした。
しかし……。
──ガシっ。
「あ、あの竜崎…?」
竜崎が僕の腕を掴んで離さなかった。
「…です」
「え?」
「…一緒に居たいです」
僕は居たくない!!(泣)
「で、でも母さん達が心配するからさ」
「……月君」
突然竜崎は僕を強く引っ張った。
なんでコイツは細いくせしてこんなに力が強いんだ……。
「好きです。好きなんです」
竜崎はまるで包み込むかのように僕を優しく抱きしめた。
「…っ、離せ!」
「…月君は私をどう思っているのですか?」
「えっ…」
いつもはこっちの意志もお構いなしに求愛してくるくせに、何故か今日に限って真剣に月に語りかける。
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