虹
□貴方が手に入るなら
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「タコが俺を『アンタ』呼ばわりするにゃあ百年速えーぞ」
「ぐほっ!」
先輩の強烈な拳が鳩尾にクリーンヒットした。
いやいや、これ本気でヤバくないか?
つーか、恋人にこの仕打ちはないだろう…。
「甘いなスカル。恋人だからこそ甘やかしちゃいけねーんだぞ。お前もまだまだだな」
「は…はは…、そですか…」
また心を読んだのか、という事は最早何も言わなかった。
言うだけ無駄になるのがオチだ。
「分かってるじゃねーか」
ああもう読むなら読んでしまえ。
「それに……俺と夫婦になるんだぞ。嬉しくないのか?」
俺は高えぞ?と言い先輩は笑った。
嬉しくないのかなんてよく聞いたもんだ。
「…嬉しすぎるに決まってるじゃないですか」
ある意味それが一番の問題なんです。
「当たり前だろ。俺がお前のモノになるんだ」
本当に俺は何故こんなにパシられるのか。
先輩を手に入れる代償ですか。
……まあ、
それで貴方が手に入るなら、幾らでもパシられてやりますよ。
end
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