死帳物語

□女王様っ!
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どんな顔して捜査すればいいんだよ!!
月があたふたしていると、何とか平静を保った総一郎が恐る恐る月と竜崎の方を見た。
「月…竜崎…今のは」
「い、嫌だなあ父さん。僕らは男同士だよ?そんなの有り得ないじゃないか」
「月君と私は相思相愛です。愛し合っています。婚約もしました。遅くなってすみません、お義父さん」
ばったーん。
総一郎、永眠。
「お義父さんが逝ってしまいました、月君どうしましょう」
「…おっお前のせいだろ…っ」
「事実を述べました」
ぷつっ。
何かが切れる音がした。
「いっぺん死んでこい!!エロバカ探てーーーい!!!!!!」
ばきょっ、とあまり聞きたくない歪な音が本部に響いた。
竜崎であった物体は弧を描いて地に伏した。
「ぐふぅ」
わあ〜あれって致命打じゃ…
竜崎から漏れた恐ろしいうめき声に一同は顔を青くした。
「…そっ、捜査しましょう、捜査!」
松田が慌てて皆に話を振る。
「あ、ああそうだな」
先程の怪しい音には敢えて触れず皆は捜査に打ち込む。
その場にはキーボードの無機質な音と屍と化した総一郎と竜崎が残された…。
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