□貴方が手に入るなら
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いつもいつも、どうして俺はパシられるんだ?


当然の如く俺に命令する、ボルサリーノ帽の先輩に文句を言ってやりたくて仕方がなかった。

そんな事を言えば命が無いのは分かっているから言わないけども。


「おい、スカル。飯だ飯。腹が減ったぞ」
「俺は先輩の妻かなんかですか…」

冗談のつもりで言った台詞だった。
しかし先輩はニィ、と笑って。

「…いいなそれ」

え…?

「せんぱ…?」

状況についていけない。

「お前俺の嫁に来い」
「は…!?」

ヨメって、はい!?

「タコなお前にしちゃなかなかいい案じゃねーか」
「いやいやそこでタコな理由がよく分かりませんよ!それ以前に俺はそんな案出してませんよ!」
「何だ、妻は嫌か?だったら…」
「人の話しは聞きましょうよ!確かに妻は嫌ですがその語尾の『だったら…』が聞き捨てならないですよ!」

これ以上何を言い出すつもりなんだ。

「お前俺の夫になれ。俺が嫁いでやるよ」
「だから俺は…っ、て、え…?」


今何を…?

「だから夫になれっ、て」

読心術使わないで下さいよ!!

ていうかそれって…。

「それって先輩が家事とかをするって事に…?」




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