□心を捕らわれたのは
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ああ、いつの間にか、キミは僕の心を捕らえていた。



「リングを持っていない僕には興味が無い、…と言っていたのは確か君でしたよねぇ?白蘭」
「人の揚げ足取るなんて酷いね?骸クン」
「くふふ…よく言う…」


骸が白蘭と対峙してから早一週間が経った。

最初、白蘭は完璧に骸を抹殺する気でいた。
しかし、気の迷いだろうか。
何故か白蘭は骸を殺す気が失せたのだ。

『殺すのはやーめた。その代わり、ずっとここに閉じ込めておくから覚悟してね?…骸クン』

そう言い、今日までずっとこの部屋に監禁していたのだ。
監禁、と言っても実際のところ、食事は必ず三食用意されたし、ベッドやトイレまで何から何まで完備され、小腹が空いたり喉が渇いた時のため冷蔵庫まで設置された至れり尽くせりな状態では最早監禁とも言えない。
ただ部屋から出してはもらえない、不自由なところと言えばそれ位のものだ。

「それにしても…僕をここに閉じ込めて一体君は何がしたいんですかねぇ。僕からボンゴレの情報を収集する訳でもなし」
「さあ…何だろうね?ただキミを閉じ込めておきたくなったんだ」

誰の目にも触れない様に、誰のモノにもならない様に。




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