□終わらない悪夢を
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手は雁字搦めに縛って。
いたぶる様に、彼を犯して。
秘所には自身の欲と、バイブを突き刺して。
抵抗すれば滅茶苦茶に殴って。





至る箇所から、血が滲み出た。





「う…っ、ぐ…ぅ…っ」
「苦しい?骸クン…」

白蘭はゾッとする程冷たい微笑みを顔に張り付かせて、骸の耳朶にかぶりついた。
途端、そこから真っ赤な血が滴り落ちる。

「……っ!」
「ふふ、綺麗な色だね。美味しそう」

そう言い、白蘭は先程とは違い優しくそこを舐めとる。

「う…あぁ…、や…めろ」

骸が拒絶の言葉を口にした瞬間、白蘭はそばにあった花瓶を手にとりそれを遠慮もなしに骸の端正な顔に投げつけた。

「ぐっ!」
「ねえ…骸クン?」

冷笑。
骸は過ちを犯してしまった事に気付いたが、今更もう手遅れだった。

「なんで一々拒絶の言葉を口にするのかな?分かってるでしょ?抵抗したところでどうにもなんないんだよ?」
「……っ、びゃくら…」

骸は彼の名を呼ぼうとして、しかし黙ってしまう。

「びゃ…くらん…一体…それを…」

『それ』とは今し方白蘭が骸に投げつけて砕けた花瓶の残骸だ───それを白蘭は何を思ったのか、拾い始める。




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