銀魂物語
□君に胸焼け
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「…何やってんの、多串君」
万屋銀ちゃんを経営する俺、坂田銀時は変なものを見ていた。
「…げ…万屋…」
いや、「げ」は俺の台詞。
そこにいたのは、甘〜いスイーツを食べる多串君…だった。
手に持つものがマヨなら分かるのだが、はっきり言って、スイーツ…この男には一番似合わない。
しかも何故か人目を避けるかのようにこっそりと食べているところが怪しい。
「多串君、君甘いもの実は好きだったの…?」
正直怖い。
「なっ、んなわきゃねーだろ!」
いやじゃあ何で食べてんだよ。
銀さん分かんないんですけど。
…などなど思ったけど口には出さなかった。
しかし多串君は俺の考えている事が分かってしまったようだ。
「なんとなくだよ、悪いか!!」
悪くないけども。
「多串君何隠してんのー?」
「別に」
「ここにマヨがあるんだけど…要らないんだね」
「っ!」
うわあ、マヨで本気で悩んじゃってるよ、この人。
「…だよ」
「え?」
「てめぇがいつも馬鹿みてえに幸せそうに甘いモン食ってるから、ちょっと気になっただけだよっ!!」
多串君は顔を真っ赤にさせながらそう言った。
たっ、多串君…!
俺の体はプルプル震えた。