銀魂物語
□変化は思わぬ処に
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急にお前がやってくるのはいつもの事。
今更驚きはしない。
「…まーた来たのかよ、……高杉」
「くくっ…堅え事言うなよ、銀時ィ」
って言われても、来るだけきて何をするでもなし、ならば何の為にわざわざ自分の所まで出向くのか。
「お前こんな所で油売ってていいのかよ?」
「あぁ?俺が何処で何しようが俺の勝手だ。何故俺がんなこと気にしなけりゃなんねぇ」
…ごもっともで。
「それとも心配でもしてくれてんのか?『こんな所にいて捕まったらどうする』ってなぁ?」
「しねぇよ、んな心配」
心配するまでもないだろう。
コイツが簡単に捕まるタマかよ。
「捕まる訳ないって思ってんのか?信じてくれてんじゃねぇか」
「お前ってプラス思考だな…」
「マイナスよりゃいいだろうがよ」
高杉は、フッと笑うと俺の眼前まで顔を近づけた。
「だからよ、俺はお前が俺の事を愛してるって確信してんだぜ。プラス思考だからよ」
喩え素っ気ない態度を取られてもな、と高杉は卑屈な笑みを浮かべた。
「都合のいい奴」
「何とでも言え…だが実際お前は好きだろうがよ、俺の事が」
俺は先程の高杉の様に卑屈な笑みで返してやった。
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