□貴方が大好き
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「よお、綱!」
「ディーノさん!!」
今日は良い日だ。
だって俺の兄貴分のディーノさんが来てくれたんだから。
「学校終わったとこか?」
「は、はい!!」
ディーノさんは呆れ気味に笑った。
かっ格好良い…!
「あんまそうガチガチすんなよ。誰も取って食いやしねえから」
くっ、食う…!
俺はその言葉に内心興奮気味だった。
駄目じゃん、これじゃ俺変態だよ。
もう判ると思うけど俺はディーノさんのことが好きなんだ。
蜜色のサラサラの髪、切れ長の瞳。
そしてとろける様な甘い声─。
はっきりいって重症だ。
気付けば俺は彼の事を考えている。
だけど不安もある。
─やっぱりディーノさん、男に好かれるなんて気持ち悪いよね…。
あまりにも彼が優しいから、錯覚してしまう。
もしかしたらディーノさんも──なんて…。
ははは、有り得ないよな…。
「綱ー?どうしたんだ?」
「あ、何でもないです!」
しまった思考の海に浸かっていた様だ。
「悩みでもあるのか?俺で良かったら相談にのるぞ?ロマーリオとかからよく相談されてるから結構慣れてるぜ」
ロマーリオさんそんな恨めしい…いや羨ましい事を…!?
「悩みなんてないですよ」
まさか貴方が悩みの種ですとは言えない。
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