□僕は君の右腕
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「ごめん山本、獄寺君!先に帰ってて!」


久しぶりに三人揃っての下校かと思いきや綱吉が補習で欠けてしまい、結果、山本と獄寺二人だけで帰る事となった。


「本当ごめん!折角山本部活休みで一緒に帰れたのに」
「はは、気にすんなよツナ。補習じゃ仕方ないだろー。な、獄寺」
「そうっスよ十代目!俺と野球バカの事は気にしないで下さい!」
「うん…行ってくるね!また明日!」





「…ちっ、何で野球バカなんかと…」
「ひっでーなー。ま、たまにはいいじゃねえか」

相変わらず、機嫌の悪そうな獄寺と脳天気に笑う山本。

「…おい、山本」
「ん?」
「何度も言うようだけどな、十代目の右腕は俺だからな!」

このやり取りも、いつものこと。

「お前またそれかよ、飽きないのなー」

山本は特に怒るでもなく、呆れた様に笑った。

「兎に角、てめぇに右腕は譲らねえ!!」

獄寺は熱くなりながら山本を睨み付けた。
それにしてもよくもまあこんな事で熱くなれるものだ。



「別にいいぜ、ツナの右腕じゃなくても」



「何だとてめぇ!…………ん?」


怒鳴りかけ、何かがおかしい事に獄寺は気付く。




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