□おやつを食べよう
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骸は軽く溜め息を吐いた。

ああ、口の中が甘い…。

「いつも気になっていましたが何故必ずマシュマロなんですか?」

骸のその問いかけに白蘭は不思議そうな顔をした。
いや、不思議なのはこっちの方なんですが…と思わず骸まで不思議そうな顔をしてしまう。
いつまで経っても何も喋ろうとはしない白蘭に骸は痺れを切らした。

「…白蘭?」
「あ、ゴメン」

我に帰った白蘭は素直に謝罪した。
…が。
頭を軽く下げた拍子におそらくはその動作で服の裾が動いたのだろう、運悪くマシュマロが置いてあった場所に命中してマシュマロは無残にも地面に転がっていった。

「…あ」
「あーーっ!!僕のマシマローー!!」

だからマシマロじゃ…というお馴染みのツッコミは白蘭の悲痛な叫び声で掻き消えた。

「あああ…コレ特注の超高級品なのに…」

特注のマシュマロてどんなだ…と骸は思わずにはいられなかった。

「…はあ…残念でしたねマシュマロ…それよりも……て、ちょっと白蘭」
「ん?」
「君は何を…」

骸は青ざめた顔をして白蘭を見た。

「何って、落ちたマシマロを拾って…」
「拾ってどうする気ですか」




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