霧
□突発小ネタ集
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(狂気、それは凶器)
誰にも渡さない。
君のその瞳に僕以外が映る事が赦せない。
僕だけを見て。
僕の声だけを聴いてよ。
ねえ、骸君。
その怯えた瞳、ヤメテ。
こんなに愛してるのに、何故分かってくれないのかなー。
いい加減苛つくよ。
分からず屋な君には罰を与えよう。
どんな罰がいい?
ああ、そうだ。
まずはその腹立たしくて美しいオッドアイを潰してしまおう。
次に何も聴こえない様に、耳を切り取って。
「…骸君?」
君の世界を僕だけにしてやりたかった。
だから、他の物が目に入らない様に、聴こえない様にしたのに。
「僕を見て…僕を聴いてよ…」
嗚呼、白蘭の想いは届かない─…。
嗚呼、何て矛盾。
(君は、君だけのモノになった)
end