空
□僕は君の右腕
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「いいって……てめぇの十代目に対する思いってのはその程度なのか!?」
あれだけ十代目に信頼されておいて、そんなの許せねえ!
「違えって!怒んなよ獄寺」
「じゃあ何だってんだよ!」
「……俺はさ、別にツナの右腕になれなくてもいいんだよ。お前はツナの右腕になって、ツナを支えてツナを守るんだろ?」
「当たり前だ!」
「だったらさ、俺がお前を支えて守っていけば、ツナを支え守る事にも繋がるだろ?お前も守れるし」
一石二鳥だよなー、と、やはり山本は脳天気に笑った。
「それって…」
「お前がツナの右腕になるなら、俺はお前の右腕になる」
まあ、正直ツナを支え守る…てのは言い訳に過ぎないかもしれない。
アイツは友達だし、手助けしてやりたいとは思う。
だけど、本心を言えばお前を守りたいから。
いつでも側に居たいから。
「…っ、こんの、野球バカ…!」
獄寺は真っ赤な顔でそう叫んだ。
「…しっかり俺を補佐しろよ…右腕」
照れを隠す様に、だけど確かに獄寺は小さい声ながらもそう言った。
「…おうっ!」
山本は幸せそうに笑ったのだった。
end
→後書き